黒沢: ドラムのキクちゃんがフュージョンドラマーってところが、このバンドサウンドの特徴でもあると思うんだけど
上田:
そうだね。こういった音楽をやってると、どうしても引き合いにドリームシアターのマイク・ポートノイの名前が出てくるんだけど、
キクちゃんとマイキーとの接点はほぼ無いよね。
黒沢:
そうだね。もちろん知識として聴いたりはしてるけど、プレイとしての影響はほとんど無いね
上田:
そう。で、キクちゃんの背景にはフュージョンが流れているから、
バンドサウンド全体も違う感じになる。
黒沢:
彼は菅沼孝三さんに衝撃を受けてドラムを始めたってくらいだからね。
上田:
そういった影響からか、キクちゃんもライブではかなり攻撃的なプレイをすることがあるね(笑)
黒沢:
そうだ、やっぱりそういう背景から、リハでもライブでもアドリブをたくさん入れてくれるから、やってるほうも楽しいよ
上田:
そうそう。でも、実は始めた当初は付いていくのが大変だった(笑)
黒沢:
割とプログレってキメが多いし、フレーズ自体もお決まりで攻める人も多いと思うんだけど、このバンドはライブごとに、その日によって違うから、そこも見所だと思う
上田:
それはあるね。
そのドラムのアドリブについて、他のメンバーの熱が上がることもある。
影響力の強いドラミングだよね
黒沢:
CDはあくまで、とある日のワンテイクという感じで。
上田:
ライブではそこをあえてどう崩してるのかというのも聞き所の一つかなと。
黒沢:
人によっては崩し過ぎとか、歌を大事にとか色々あると思うけど、
逆にこのバンドでは、そういう制約が無いところが良いところだと思ってるよ。
上田:
多分このバンドが全てキメ事ばかりで常に行ってしまってたら、とっくに新鮮な感覚はなくなってるかもしれないね
黒沢:
他の歌ものバックの仕事とかでは、そんな音で遊ぶようなのは御法度だしね。
上田:
そうだよね。
むしろ歌をどう引き立たせるかといったことに神経を集中するのが普通でしょう
黒沢:
別に我々にしろキクちゃんにしろ、おとなしい他を立てるプレイを知らないわけじゃないから、そこはあえて声を大にして言っておきたい(笑)テクニカルとか、曲が長いとかは、
基本的にこのバンドのコンセプトみたいなもんで、そういった一般のポップスバンドには無い要素を消しちゃったら、個性も無くなるし。お客さん的にも物足りなくなっちゃうでしょ。
おとなしいプレイは、このバンド以外でのセッションやサポートなんかを見てもらえれば、
弾きまくる、叩きまくるだけのプレイヤーじゃないってのが
わかってもらえるかなと。
上田:
確かに。僕らも常に弾きまくり、叩きまくりじゃあ
簡単に腱鞘炎になってしまいます(笑)
黒沢:
あと、このバンドでは曲は我々二人で作ってる訳だけど、
いつもそれぞれのパートのアプローチはそれぞれに任せてるよね
上田:
そうだね。ある程度二人で作りこんだデモは作ってくるものの、
それを完コピしてほしくてそうしてるわけじゃなく、
参考程度というかね。
だからこそ、それぞれに任せることによって、
そこからまた違った色づけを追加していける。
黒沢:
箇所によっては指定する事はあるけど、
人が変わればアプローチも変わると思うし。
あとは同じ人、同じ曲でも時がたつとプレイも変わったりするしね
上田:
それはあるよね。昔の曲でも実はある時期からちょっとフレーズが変わってたりとか、そういう箇所が結構ある。
黒沢:
ライブ回数を重ねて行くごとにアレンジが構築されていったりね
上田:
そうだね。そこにはバンドの成長、進化といったところが関わってきてると思う
〜第6回へ続く〜
